基本:アミノ酸

アミノ酸は、うつ状態で足りなくなるホルモン、「セロトニン」と「ノルアドレナリン」の材料です。

※アミノ酸およびプロテインは食品であり、これを飲むとうつ病が治る、というものではありません。


セロトニンはアミノ酸から作られます
アミノ酸をお勧めする理由は大きく2つです。

1つ目は、セルトニンやノルアドレナリンといったホルモンはアミノ酸(たんぱく質)を材料として作られるからです。

2つ目は、ホルモンを作るには全身のコンディションが影響しますので、必須栄養素(欠かしてはいけない栄養素)であるアミノ酸を充分に摂る必要があるからです。


セロトニンの材料となるアミノ酸は「トリプトファン」、同じくノルアドレナリンの材料となるアミノ酸が「フェニルアラニン」です。そして、たとえ健康な人でもこれらアミノ酸を日常生活で充分に摂り続けるのはなかなか難しく、ましてや食欲がなかったり、食事が片寄っているうつ状態の人は、さらに難しくなります。
そして、現時点で最もアミノ酸を効率的に摂れるもののひとつがプロテイン粉末なのです。


セロトニンやノルアドレナリンといったホルモンは、抗うつ剤によって脳の中での伝達がスムーズになります。ただし SSRI や SNRI といったものでもホルモンの伝達率が上がるだけです。具体的には、神経の中にホルモンが再吸収されるのを妨げ、神経の間にホルモンが留まる時間を長くしているのです(そのため、SSRI は「再吸収阻害剤」という名前がついています)。
抗うつ剤にはホルモンそのものの量を増やす働きはありませんので、ホルモンを作る時に使われるアミノ酸をプロテインで補給することで、より抗うつ剤が効きやすくすることを狙う、という仕組みです。


ご注意:
よくご質問を頂くのですが、アミノ酸を飲むだけでうつ状態が回復することはありません。アミノ酸は栄養のひとつに過ぎませんし、セロトニンやノルアドレナリンを作るには他にご紹介するビタミンやミネラルも使われます。また、生活習慣にも左右されますから、極端な夜型や睡眠不足、極端な運動不足の場合はセロトニン等が作られにくくなります。「○○さえ飲めば治る」というのはあり得ないのです。

ですが、アミノ酸はセロトニンをはじめ人間の体全体に欠かせない必須栄養素であり、これが欠けた状態では健康を維持することはできません。
アミノ酸だけで健康になることはありませんが、アミノ酸が欠けていてはどうにもならない。そういう存在なのです。


では、どのプロテインが良いのだろう?
プロテイン選びはなかなか難しいですので、以下にアミノ酸を効率よく充分に摂るためのプロテインの例と、その販売サイトへのリンクを挙げておきますね。
リンク先はそのまま注文画面になっています。


ソイプロテイン・アイソレートの注文画面 (2個1組 = 907.2g で 10日〜2週間分くらい)
品質最優先で考えるならこれです。大豆プロテインの中では最も純度が高く、無添加という安心があります。
香料や甘味料が入っていないために大豆の匂いが強いので、豆乳の匂いが大丈夫な人向けです。
細かい粉末なので喉ごしは滑らかですが、少々溶けにくいですので、かき混ぜるだけでなくシェイカーやミキサーを使うのをお勧めします。


ピュア・ソイの注文画面 (同じく2個1組 = 907.2g で 10日〜2週間分くらい)
多少飲みやすさを改善したもので、プロテイン初心者向けですね。
細かい粉末なので喉ごしは滑らかです。香りは強めのバニラというかチョコで、豆乳の匂いが苦手な人はこちらがお勧めです。
溶ける早さや溶け具合はそこそこです。


持続性プロテインの注文画面 (1.5kg で5〜6週間分くらい)
利点が多く、しかも割安なプロテイン。
一見して値段が高く見えますが、実は同じ量の栄養を摂るのに掛かる金額は他のプロテインより4割ほど割安なんです。
その理由は、

  • 量が多い(1.5kg)
  • 吸収率が高い(牛乳から作ったプロテインは大豆プロテインの3〜4割効率良く吸収されます)
  • セロトニンの材料となるトリプトファンが大豆プロテインより5割以上多い

大豆プロテインの2倍の時間(10時間)に渡って体内のアミノ酸濃度を保てますから、昼間は会社でプロテインが飲めない場合などに家で朝と夜だけ飲む、という使い方が出来るのも便利です。昼間にお勤めしながら体調を戻したい方にはいいですね。
また牛乳ベースのプロテインは大豆プロテインより風味が格段に良いですから、プロテイン初心者や大豆の風味が苦手な人はこれがいいと思います。
ちなみに、ストロベリー味は本物の果肉入りです(こういうプロテインは珍しいです)。

吸収が良い上にアミノ酸含有量も多いので、飲む量は大豆プロテインの6〜7割程度の量で済みますから経済的です(大豆プロテイン 30g を飲む場合、このプロテインなら 20g 程度で済みます)。

飲む時はシェイカーを使うと泡が立ちすぎて腸内ガスの原因になるので、■プロテインによる腸のガスを消す方法 を試してみて欲下さい。


ザバス・ウェイトダウン 1.2kg の注文画面 (1.2Kg で 2〜3週間くらい)
  (リンク切れ時は → こちら
ザバス・ウェイトダウン 360g の注文画面 (360g で 3日〜1週間分くらい)
  (リンク切れ時は → こちら
粒は粗め、喉ごしはちょっとザラザラ。香りは控えめでクセのない感じです。プロテインに慣れている人、豆乳の風味が大丈夫な人はこちらを。溶けやすいですから、シェイカーがなくてもスプーンで混ぜるだけで大丈夫です。
付属スプーンすり切り1杯は約 8g、山盛りは 16g です。

日本のドラッグストアでも売っていますが、通販の方がかなり安いようです。


プロテイン選びの注意点
上記の各プロテインは、各種のチェック項目に加えていろいろ細かい点を確認し、さらに割安なもの、トラブルの少ないお店を選んであります。
これ以外のプロテインをあなた自身で選ぶ時のチェック項目は…

  • 原料が大豆またはカゼイン(牛乳成分)
  • アミノ酸スコア = 100 と書かれているもの。または各アミノ酸の含有量(mg)が書いてあり、1日分のトリプトファン(300mg)とフェニルアラニン+チロシン(1140mg)が簡単に摂れるもの。
  • 商品 100g 中のたんぱく質の量が 75g 以上、なるべく多いもの
  • 1日分あたりでカルシウムが多過ぎない(100mg程度以下)のもの。また、出来ればカルシウムに対しマグネシウムが50%以上あるもの(例えば、カルシウム80mgに対しマグネシウム40mg以上)。

 プロテインにはその原料によって「大豆」「カゼイン」「ホエイ」がありますが、一番のお勧めは大豆です。逆にホエイはお勧めしません。
大豆やカゼインはゆっくりと吸収され、ホルモンの材料となるアミノ酸を連続で届けることができます。
一方でホエイは一気に体内に吸収されて後が続かず、アミノ酸切れ(ホルモンの材料切れ)となってしまう時間が出来てしまうのです。
また、ホエイプロテインが一気に吸収されるということは肝臓の負担になりますし、使い切れなかった栄養分が脂肪になりますから、運動していない人がホエイプロテインを飲むと太りやすいのです(プロテインは太る、という誤解の原因がこれです)。

ただし、ホエイでもミセル化等の加工により長時間に渡って体内に留まるように作ってあれば問題ありません。


プロテインを選ぶ時のご注意:
アミノ酸ゼリーやアミノ酸ドリンクはお勧めしません。うつ状態から戻るのに必要なセロトニンやノルアドレナリンといったホルモンを作るアミノ酸(トリプトファンとフェニルアラニン)を含む商品がほとんどないからです。また、吸収が非常に早いため、体内がアミノ酸切れとなり、ホルモンを作ることをあまり助けてくれないでしょう。


心配な時は…
 プロテインは肝臓に負担を掛けますが、実際にプロテインで肝臓を痛める人はほとんどいません。プロテインの中で最も肝臓に影響を与えやすいホエイプロテインを毎日 100g 以上飲むスポーツ選手もいますが、その肝臓は私たちとだいたい同じです(肝臓は鍛えられない臓器だからです)。

心配な場合は病院の血液検査で肝臓の疲労具合がチェックできますから、プロテインを試す前に検査を受けてみてはいかがでしょう。
本当は抗うつ剤などの投薬を長期間受ける場合にも肝臓のチェックが必要ですから、闘病期間の長い人はチェックしておいた方が無難ですよ。投薬前に検査をお勧めしてくれる医療機関はあまりないので、こちらから申し出た方が良いですね。


参考 Q&A :
プロテインによる腸のガスを消す方法
http://u-drill.jp/archives/2009_08/06_185858.php



 

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  | 2005年03月28日 21:36  | この記事のアドレス URL  |

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