(コラム)国産サプリを勧めない理由

このサイトでお勧めしているサプリメントはほとんど海外製(アメリカ製)ですが、やはり「国産で揃えたいがどれを買えば良いか」というお便りをたまに頂きます。では、国産はどのような点で優れているのでしょうか?

点数を付けて比べると、国産 8点 - 海外 16点というところです。

 
国産
海外
安全性★★☆☆☆★★★★
含有量☆☆☆☆★★★★★
安さ★★☆☆☆★★★★
手に入りやすさ★★★☆☆★★★☆☆
合計点
8
16


安全性 日本★★☆☆☆:海外★★★★
品質の監視機関はどこの国にもありますが、日本は事故が起こってから対処するのに対し、アメリカでは頻繁に抜き打ち検査が行われています。

日本では厚生労働省や国民生活センターといったところが監視役です。
厚生労働省の健康被害のあったサプリメントのページを見てみますと、日本製・中国製・タイ製のサプリメントで事故が多いのが分かります(コンビニで売ってるサプリのメーカーもありますね)。種類としてはダイエット用と強壮剤がほぼ全てです。TVで「海外製のサプリメントで健康被害」と言う場合、情報源はここ(厚生労働省)です。

国民生活センターが国産のイチョウ葉(ギンコ)サプリメント16銘柄をテストした結果、

  • 50%の商品(8/16)で有害物質が基準値以上(88.3倍〜80,000倍)
  • 25%の商品(4/16)でイチョウ葉エキス不足(本来の量の 0.0% 〜 91%)

でした。この結果ではとても安心して買うことは出来ません。


アメリカでは、コンシューマーラボなどの第三者が市販のサプリメントを実際に買って品質検査をしています(コンシューマーラボは日本語版もできました)。
アメリカのコンシューマーラボでイチョウ葉(ギンコ)サプリメント11銘柄をテストした時の結果は、

という感じで、アメリカでは日本で見られるような逸脱した危険なサプリは見られないことが分かります。また、一度試験で落としても追試をするので、次の出荷分から改善されたことが分かったりもします。


おまけ:サプリメントの品質は野放しなの?
「サプリメントには品質管理の基準がない(から安心できない)」とよく言われますが、実際には品質管理の基準はあります。日本製でもアメリカ製でも法的に義務づけられた品質基準はないのですが、メーカーが自主的に品質管理をしています。

使われている品質管理基準には、主に次のものがあります。

USP (United State Pharmacopoeia)…「アメリカ薬局方」
品質基準の名前で、原料に対しても完成品(錠剤/カプセル)に対しても使われる。
管轄する団体名も「USP」でちょっとややこしい。非政府組織で国によるものではないが、USP基準は130ヶ国で使われているスタンダード。

PG (Pharmaceutical Grade)…「製薬グレード」
これも品質基準の名前。名前はすごいが USP より優れている訳ではなく、メーカーにより解釈に差がある。
例えばうつ病ドリルで勧めている Jarrow 社の場合は純度 99.7% 〜 99.8% を指す。

GMP(Good Manufacturing Practice)…「製造管理規則」
これは品質そのものではなく「作り方と設備」を定めたもの。アメリカで認定を出しているのは主に NNFA(アメリカ栄養食品協会)という業界団体。
うつ病ドリルお勧めの中では Now 社が NNFA の GMP をクリア。

これらの名前がラベルに書かれることあまりないのですが、知っておくと安心できると思います。

含有量 日本☆☆☆☆:海外★★★★★
これは、ビタミン剤のラベルを見ればすぐ分かります。アメリカ製は日本の10〜100倍くらいの含有量が当たり前です。この差は、栄養に対する考え方の違いです。

日本では、栄養所要量は「すでに健康な人が、病気にならない最低限の量」です。またこの基準は数十年前の肉体労働時代のもので、現代のようにストレスいっぱいの時代にはすでに合わなくなって来ています。

アメリカでは栄養所要量そのものも日本より多めですが、サプリメントが「病気にならないだけでなく、現代の生活で健康を保つのに必要なもの」という考えで作られています。そのため、栄養学で「ビタミンB群はストレスにより浪費されるが、大量に摂っても過剰症はほとんど起きない」といった発見がされるとすぐに取り入れられます。

この積み重ねが、成分表にケタ違いの差となって現れているのです。


安さ 日本★★☆☆☆:海外★★★★
うつ病ドリル読者の方が海外製を買わない一番の理由がコレです。確かに、コンビニで \1,000 で売っているのを見てしまうと、海外製を買いづらくなるのも分かります。

実際はどれくらい違うのか、控えめに1ヶ月分を買う場合の金額を比べてみました。ただし、ビタミン剤など品質が違いすぎて値段の比較に無理がある(同等品と言えない)サプリメントは外してあります。

日本製 \14,111

プロテインF社\3,0241日30g
ホスファチジルセリンD社\9,0411日7粒(385mg)
必須脂肪酸D社\2,0461日3カプセル(1,485mg)


アメリカ製 \10,450 (うつ病ドリルのリンク先のもの)

プロテイン \3,5811日30g
ホスファチジルセリン \5,8201日4カプセル(400mg)
必須脂肪酸 \1,0491日3カプセル(1,620mg)

※上記の値段は 2006.11 現在のものです。

日本製は1袋あたりが安くても、必要な分を摂ろうとするとかえって高くなってしまうのがおわかり頂けると思います。


手に入りやすさ 日本★★★☆☆:海外★★★☆☆
日本製はドラッグストアやコンビニでも買えますが、ほとんど手に入らないものもあります(ホスファチジルセリンなど)。

海外製は通販で1週間ほどかかりますが、商品はほぼ何でも揃います。
海外に注文して本当に届くの? というご質問をたまに頂きますが、そこそこの値段のサイトであれば問題ありません。
確かに格安サイトで買うと1ヶ月くらい届かなかったり問い合わせを無視されたりします。実は以前、うつ病ドリルでもそういった格安サイトをリンクしていたのですが、買い物された方からの苦情がたびたびありましたのでリンクを外しました。
現在、うつ病ドリルではそういったサイトへのリンクはしていません。


なんでこんなに品質に差が付いたの?
なぜアメリカのサプリメントの方が日本製より安かったり成分が多かったりするのでしょうか。最大の理由は、アメリカのサプリメントは国策として推進された一方で、日本では「無意味なもの」として厳しく規制されたからです。

日本では「健康を取り戻すには薬を飲むべきで、サプリメントに頼ってはいけない」という考えです。これは薬事法という法律によるものなのですが、実はこの薬事法、もともとは明治時代に氾濫したニセ薬の取り締まりからスタートしたものです。その思想がそのまま受け継がれているので、サプリメントで効果をうたうことは禁じられていますし、「食前」「食後」という表示さえ「薬と間違われる可能性があるから」という理由で禁じられています。食後に飲んだ方が良いと分かっていてもラベルに書くことが出来ません。

アメリカのサプリメントは、「サプリメントで病気を予防して医療費を減らそう」という考えのもと、「医薬品と食品の中間」と位置づけられ、DSHEA法(※)という法律により効果をうたうことが許されています。

※DSHEA法…栄養補助食品教育法(Dietary Supplement Health and Education Act)。1994年に制定。「教育」法という名の通り、消費者への情報表示の義務も定めている。


以上、とっても長くなってしまいましたが、どういう時にどこ製のサプリメントを買えば良いのか参考になりましたでしょうか。



 

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  | 2007年03月09日 17:17  | この記事のアドレス URL  |

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