ストレスと抗うつ剤、子どもへの影響が大きいのは?
ストレスや抗うつ剤が胎児にどう影響するか、というニュースです。
カナダで、アイス・ストームにより6週間もの停電生活を強いられたときに母親の胎内にいた5歳の小児89人の知能や言語発達を調べた。最もストレスを受けた母親の子供の言語発達や言語IQは低い傾向を示した。
このニュースの元となる記事(英語)はこちら。
これによると、このアイス・ストームはカナダのケベック州で数百万人を6週間電気無しの生活に陥れました。
しかし、さらに長い間電気無しの生活を強いられた、避難所にいなければならなかった、収入を失ったなどより多くのストレスがかかる状況にいた母親から生まれた子どもは、5歳の時点での言語発達と言語IQが低かったとのことです。
研究者によれば、言語発達と言語IQの低下は「正常範囲内」とのことですが、「高い出生前ストレスが胎児の神経発達を変化させ、その結果、幼い時期の能力の発現に影響を及ぼしている可能性がある」と述べています。
出産前の虐待やストレスが産後抑うつ症を引き起こすというニュースもありました。
妊娠中のストレスは母親にも、生まれた子どもの発達にも影響があるようです。
次に、妊娠中の女性にとって気になる薬の話題です。
妊娠初期に抗うつ剤を服用していた産婦2329人の赤ん坊に関するカナダでの調査で、妊娠初期の抗うつ剤服用と重大な先天的奇形は無関係であることがわかった。
このニュースの元(英語)はこちら。
この調査は、精神障害と診断され、1年間に30日以上抗うつ剤を飲んでいた15歳から45歳の産婦2329人を対象にした調査です。
先天的奇形を持って生まれた子どもは189人(8.1%)。これは妊娠初期に抗うつ剤を使用しない人と変わらない割合であるとのことでした。
男性サイドの妊娠と抗うつ剤の関係については、抗うつ剤のパキシルが、男性の精子のDNAを損傷させるというニュースがあります。
これに関して上記のサイトでは「いずれにしても、男性の精子は服用しているお薬の影響を受けやすいものです」とコメントしています。
抗うつ剤に関して必要以上に怖がって、それがストレスとなる、という本末転倒の事態にならないように、妊娠や子どもへの影響について正しい知識を得ることが必要ではないでしょうか。
(本郷玖美)
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| 2008年11月20日 19:58 | | この記事のアドレス URL |
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