冬季うつ病をメラトニンと温かいもので乗り切る?

季節性感情障害(冬季うつ病)に応用できる研究成果が発表されました。


哺乳類にも季節感じるホルモン=マウスで発見

名古屋大大学院の吉村崇教授らのグループは、哺乳類が季節を感じるメカニズムに、メラトニンと呼ばれるホルモンが深くかかわっていることをマウスを使った実験で突き止めた。

この研究の概要(pdfファイル)はこちら

メラトニンは、脳の松果体と呼ばれる部分から夜、血液中に分泌されるホルモンです。
夜に分泌されるホルモンであるため、夜が長くなればメラトニンの分泌時間が長くなる、という特徴を生かして、時差ぼけや不眠症対策のサプリメントとしても市販されています。

上記の研究グループは、以前にウズラを使った実験で、鳥類が春を感じるしくみを突き止めていました。
それによると、鳥類は以下のような手順で春を感知するとのことです。
 1.(目ではなく)「光受容器」と呼ばれる器官が光を受ける
 2.DIO2(2型脱ヨウ素酵素)が活発化する
 3.TSH(甲状腺刺激ホルモン)が増える
 4.春が来たと感じる

それに対して、今回解明された哺乳類での春感知のしくみはこうです。
 1.光を目で受ける
 2.目で見た光が松果体へ伝わる
 3.松果体から分泌される睡眠ホルモン、メラトニンが減る
 4.メラトニンによって抑制されていたDIO2(2型脱ヨウ素酵素)が活発化する
 5.TSH(甲状腺刺激ホルモン)が増える
 6.視床下部に伝わる
 7.春が来たと感じる

DIO2が活発化することと、それによってTSHが増えることは鳥類も哺乳類も共通していますが、その前後のプロセスが異なるということがわかります。

吉村教授は今回の解明が「ヒトの季節性感情障害(冬季うつ病)の原因究明につながることが期待される」と述べています。


冬季うつ病についての説明はこちらにまとめられていますが、「冬のマイナス気分」に関してはちょっと面白い実験結果も報告されています。


温かい物で思いやりが増す

アメリカの実験で、温かい物を持ったあとには他人の性格をより温かいと判断すること、また自分より他人のためを考えるようになることがわかった。

このニュースの元(英語)はこちら

最初の実験において、ボランティアは実験室に入るまでの間、温かい飲み物か冷たい飲み物のどちらかを持っているように言われました。
その後実験室で架空のキャラクターについての印象を尋ねたところ、温かい飲み物を持っていた人の方が、キャラクターを「心の温かい人」と判断した、というものです。
なお、「心が温かいか冷たいか」以外の印象の判断には、飲み物の温度は関係しませんでした。

次の実験では、医療用のパッドを使いました。温かいパッドと冷たいパッドを持たされたボランティアは、いったんそのパッドについてのアンケートに答えたあと、自分用の飲み物か、または他人に贈ることのできる引換券(バウチャー)を選んでいいと言われました。
すると、温かいパッドを持っていた人は、他人への引換券を選ぶ割合が高かったそうです。

温かいものが、少なくとも他人との関わりにおいてはプラスの感情を呼び起こすといえそうです。


猿は食べものをくれる人形より温かい人形の方が好きという研究結果や、季節性感情障害の人は嗅覚が敏感という研究結果もありました。
季節などによる変化を、予想以上に敏感に感じ取っているという証拠かもしれません。

冬季うつ病の方は、メラトニンのサプリメントや温かいものを生活に取り入れるのも、一つの方法かもしれませんね。


本郷玖美


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■冬季うつ病への応用
■冬こそ!早寝早起き??
■メラトニン:哺乳類の季節感知の仕組み


 

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  | 2008年12月30日 14:11  | この記事のアドレス URL  |

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