(コラム)「頭の中の勝手なおしゃべり」を鎮める方法
カウンセラーの粟野 剛さんによる隔週コラムです。
とっても苦しい「頭の中の勝手なおしゃべり」
仕事のこと、人間関係のこと、うつ症状のこと、将来のこと、、、テーマはさまざまですが、頭の中での考え事や独り言といった、いわゆる「頭の中での勝手なおしゃべり」がぐるぐると回ってしまって苦しい〜!なんていうことを、多くの方は経験済みでしょう。
うつ症状がひどくて、休職しようかどうかを迷っているときに、「仕事が手に付かないなあ。休職したほうがいいのかなあ。でも、休職したからって、必ず良くなるとは限らないし、職場のみんなの目も気になる。でも、仕事が手につかないままだと、仕事でミスして迷惑かけるかもしれない。ああ、どうしよう。。。!」といったように、考えだけが同じところをノンストップでぐるぐる回ってしまう、というのも、その一例です。
このような「頭の中での勝手なおしゃべり」が暴れまわっているときに、「考えてもしょうがないや〜。考えるのやめた!」とばかりに、気持ちを切り替えることがラクにできれば良いのですが、頑張って気持ちを切り替えよう!としてもなかなか難しいのが実際のところかと思います。
でも、このやっかいな「頭の中の勝手なおしゃべり」も、ちょっとしたコツだけでかなり静めることができます。今回ご紹介するのは、機械的な作業で、気持ちを落ち着かせることができる、お勧めの方法です。
そのコツとは?実は目の使い方にあります。
コツは「視野を広くする」こと
実は、「頭の中の勝手なおしゃべり」というのは、目が見ている視野を広くするだけで静めることができます。詳しい説明は後にして、まずは以下の手順で実際に視野を広げてみて、どんな感覚の違いがあるかをぜひ試してみてください。革命的な心理テクニックとも言われているNLP(神経言語プログラミング)でも使われているテクニックです。
- 両手の人差し指を立て、目線の高さに持っていく。
- その両手人差し指を、左右に広げ、視界の一番外側ぎりぎりに持っていく。
(指がぼやけてしまうけれども、視界には入っているぎりぎり一番外側です)
- その両指を見続けてください。目の前の風景がぼやけることもありますが、それでもOKです。
- しばらく続けていると、頭の中のおしゃべりがかなり静かになり、心も静かになります。早い場合は10秒程度、遅い場合でも1分程度以内には気持ちがスーッと落ち着くのを感じることができるでしょう。気持ちが落ち着いたら、指を下ろしてください。
- しばらくそのまま、視界の一番外側を見続けましょう。
※何度かやって慣れてきたら、もっと外側に指を持っていっても見えないか?トライしてみてください。
ほとんどの方が意識していないことですが、「頭の中のおしゃべり」が止まらないときには、目が捕らえている視野が狭く(中心視)、逆に心が静かに落ち着いているときには、目が捕らえている視野が比較的広い(周辺視)、というメカニズムが人間の脳にはあります。
実はこのメカニズム、逆の方向からも働くんです。視野を広くすると、自然と心は静かになるし、視野を狭くすると、どうしても「頭の中の勝手なおしゃべり」が起こりやすくなります。
ですから、目の使い方のちょっとしたコツだけで、心をコントロールできるわけです。指を使って、視野を広げてあげることで、「頭の中の勝手なおしゃべり」を止め、心を静かに落ち着けよう!というのがこの方法の狙いです。
冒頭では「頭の中のおしゃべりを止めたいとき」と書きましたが、単に心を落ち着けたい!という時に使っても効果はあります。また、日々やりこんでいくと、どんどん心を静かにしていくことができ、また、日常生活も心静かに送っていくことができるようになります。簡単なわりに効果がラクに出るので、私自身も普段心を静かにしたいときに使っている方法です。
(粟野 剛)
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| 2009年09月15日 13:57 | | この記事のアドレス URL |
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