うつ病診断・チェック

もう迷わない!医者が使っている国際基準のうつ病診断表3つでうつを徹底チェック。
さらに4つめとして、治ったかどうかをチェックする珍しい診断表も掲載しています。

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チェック1:重いうつ病のチェック

まずは重いうつ病「大うつ病性障害」のチェック。他の本やサイトだとこのチェックが一番引用されるけど、実際はこのチェックに当てはまるほど重症の人なんて 23% くらいしかいない。

※内容は本物と一緒だけど文章は分かりやすく書き直してあるので、原文通りじゃないよ。
オリジナルはアメリカ精神医学会が作った診断マニュアルで、DSM-IV というもの。

A1
この2週間、ほぼ1日じゅう憂うつ。しかも毎日。

Yes

No
A2
この2週間、ほぼ一日中何もしたくないし、何も面白くない。しかも毎日。

Yes

No
A3
食事療法をしていないのに、体重が1ヶ月に5%以上増減した。
またはほとんど毎日の食欲の減退または増加。

Yes

No
A4
この2週間、眠りについて、ほとんど毎日以下のどれかがある:

・寝付けない
・夜中に起きる
・早朝に目が覚めてしまう
・寝過ぎ

Yes

No
A5
この2週間、ほとんど毎日、動作や会話の速度が遅い。
または気分が焦っている(乱暴な動きや早口など)。

Yes

No
A6
この2週間、ほとんど毎日、疲れやすい。または気力がわかない。

Yes

No
A7
この2週間、ほとんど毎日、価値あるものなんて何もないと思う。
または罪悪感がある。
(単に自分を責めることや、病気になったことに対する罪の意識は含まない)

Yes

No
A8
この2週間、ほとんど毎日、思考力や集中力が鈍いと思う。
または、何かを決めることがなかなか出来ない。

Yes

No
A9
この2週間、死について繰り返し考える。
(単純に「死ぬのが怖い」と考え続けることは含まない)

または自殺したいと思う。
(具体的な計画があるかどうかは問わない)

Yes

No
B
この2週間、気分爽快だったりよく活動できたりした経験がない。
(※もし気分爽快な期間があったら、単純なうつ病ではなく「躁うつ病」という別の病気の可能性がある)

Yes

No
C
上記の A. の症状のせいでとても苦しい思いをしているか、仕事や家事をするのに困るほどつらい

Yes

No
D
上記の A. の症状は、薬の副作用や薬物濫用ではなく、体の病気による症状でもない

Yes

No
E
上記の A. の症状が愛するものを失った後も2ヶ月続いている。

Yes

No

重いうつ病の条件は、以下の全てを満たすこと:
・A1 か A2 のどちらかに当てはまる
・A3 〜 A9 のうち、5つ以上当てはまる
・B 〜 E の全部に当てはまる


「自分はこれほど重くないから大丈夫…」って、うつ病の8割はこれに当てはまらないんだから当たり前!
正直、一般向けのチェックがこんな重症者用だから、軽いうつ病の人の発見が遅れて被害が広まるんだと思ってます。


このチェックに当てはまった方へ:うつ病回復マニュアルをどうぞ。ただし、必ず医師の診断を受けて、うつ病であることが確定してから試して下さい。

このチェックに当てはまらなかった方へ:次のチェック2:軽い〜重いうつ病へどうぞ。


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チェック2:軽い〜重いうつ病

今度は重症者用ではなく、オールマイティに判定できるチェックをやってみよう。
これはさっきの DSM-IV の次にメジャーな基準、ICD-10 。WHO(世界保健機構)が作ったもの。大きい病院だと、さっきの DSM-IV かこっちの ICD-10 で診断しないとダメってところもある。

最近の2週間を振り返って、それぞれいくつ当てはまるか数えて欲しい。
2週間だよ。

大項目
憂うつな気分

Yes

No
大項目
何をしても楽しくない、又は何かをしようという気がない

Yes

No
大項目
疲れやすい上、何かをするのがおっくう

Yes

No
小項目
集中力と注意力が減った

Yes

No
小項目
自分は大したことない人間だと思い、自分に自信がない

Yes

No
小項目
価値あるものなんて何もないと思い、罪の意識もある

Yes

No
小項目 将来に希望がないと思い、悲観的な気分だ

Yes

No
小項目 自傷(自分を叩いたり刃物などで傷つける)や自殺することを考えたり、実際に試した

Yes

No
小項目
眠障害がある (寝付きが悪い、夜中に目が覚める、目が覚めるのが早すぎる等)

Yes

No
小項目
食欲がない

Yes

No

結果の見方

大項目2つと小項目2つに同時に当てはまる   : 軽症
大項目2つと小項目4つに同時に当てはまる   : 中程度
大項目全てと小項目4つ以上に同時に当てはまる : 重症


「こんなチェックじゃ誰だって当てはまるだろ」って? いやいや、そんなことないから。2週間もやる気がなくて気分が沈んでるのは、自分でもおかしいと思うでしょ?
あなたはそれで苦しいんだし、実際仕事の効率も落ちてるだろう。そういうのは対策が必要だ、という WHO からのメッセージなわけ。

このチェックに当てはまった方へ:うつ病回復マニュアルをどうぞ。ただし、必ず医師の診断を受けて、うつ病であることが確定してから試して下さい。

このチェックに当てはまらなかった方へ:次のチェック3:軽いうつ病へどうぞ。


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チェック3:軽いうつ病

最後は最近話題の「軽症うつ病」のチェック。正確には「気分変調性障害」と言う。冴えない状態が慢性的に(2年以上)続くもので、大昔は「抑うつ神経症」なんて呼ばれてた時期もあった。

名前からすると「ただ軽いだけ」のように思えるけど、これは「従来の重いうつ病からすれば軽い方」ということであって、「ちょろいっスよ」という意味じゃないよ。

これもオリジナルは DSM-IV。

A
少なくとも2年間、憂うつでない日よりも憂うつな日の方が多い
(※青年までの場合、気分はいらいら感の場合もある。また期間は最低1年間あること)

Yes

No
B1
食欲減退、または過食

Yes

No
B2
眠りについて、ほとんど毎日以下のどれかがある:

・寝付けない
・夜中に起きる
・早朝に目が覚めてしまう
・寝過ぎ

Yes

No
B3
疲れやすい。または気力がわかない。

Yes

No
B4
自尊心が低下している。

Yes

No
B5
集中力が低下している、または決断が困難になった。

Yes

No
B6
絶望感がある。

Yes

No
C
最近2年(小児や青年については1年)の間、上記の A と B の症状が消えた期間が連続して2ヶ月未満。

Yes

No
D
大うつ病性障害(重いうつ病)でもなく、その治りかけでもないこと。つまり最初の2年間(小児や青年については1年間)、大うつ病性障害の条件を満たしたことがないこと。

(※一度大うつ病性障害にかかっても、2ヶ月以上症状がなかったならば治ったものと見なせるので、その場合は「改めて気分変調性障害にかかった」と考える。 また、気分変調性障害になってから2年間(小児や青年については1年間)経った後に大うつ病性障害の条件も満たすことがあり、この場合は併発したと見る)

Yes

No
E
基本的に気分が沈みっぱなしで、気分爽快になった期間は連続して4日未満

Yes

No
F
統合失調症(旧称「精神分裂病」)や妄想性障害になっていない。

Yes

No
G
上記の A と B の症状は、薬の副作用や薬物濫用ではなく、体の病気による症状でもない

Yes

No
H
上記の A の B 症状のせいでとても苦しい思いをしているか、仕事や家事をするのに困るほどつらい

Yes

No

気分変調性障害の条件は、以下の全てを満たすこと:
・A に当てはまる
・B1 〜 B6 のうち、2つ以上当てはまる
・C 〜 H の全部に当てはまる

このチェックに当てはまった方へ:うつ病回復マニュアルをどうぞ。ただし、必ず医師の診断を受けて、うつ病であることが確定してから試して下さい。

どうしても自分をうつ病と認めたくない方へ:次の「自分はうつ病なんかじゃない!」と、みんな思ってる へどうぞ。


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「自分はうつ病なんかじゃない!」と、みんな思ってる

チェックしてみてどうだった? 1つも当てはまらない人ってのは、さすがにいないと思う。みんなちょっと位は当てはまったはずだ。それが正常。

じゃあ、うつ病レベルの人ってどれくらいいるんだろう?
統計をいくつか見た限りではこんな感じだった。

80%
15%
4%
1%
1億0795万人
1905万人
508万人
127万人
問題なし
うつ病っぽい
確実にうつ病だが
医者には行ってない
医者で治療中

これ、結構控えめの数字よ。「国民の半分はうつ状態」とかいうのが新聞に載ったりするけど、さすがにそりゃ言い過ぎだろう。

「医者に行ってないうつ病」は、この表では実に 500万人。身近な例で言えば、「教えて goo」とかでうつ病の相談を見てごらん。私が数えたら、96件中30件というぶっちぎりで1位だったのが「自分はこんな症状なんだけど、これってうつ病?」というものだった。ちなみに、相談内容を見てみたら1件残らず結構重い症状だった。みんな「自分はうつ病なんかじゃない」と我慢しつつ悪化させている。そんな人が 500万人もいるんだ。

もう1度言う。
「自分はうつ病なんかじゃない!」と、うつ病の人の8割が思ってる。
 
 
 
私が以前そうだったように、あなたも「やる気がでない、どうすれば良い?」と困っていると思う。気分が優れない理由は、思い当たる節もあれば漠然としてる気もする。かといってこの先良くなるイメージもあまりない。実はそのつかみ所のなさこそが、うつ病の時の思考の特徴なんだ。そして、延々と悩むこと自体がストレスとなり、さらに症状が悪化する。

「仕事がうまくいって儲かるようになれば、この気分も上向くのに」。私はそんなことを何度考えたことか! そりゃ、何とかしようとはしたよ。でも、まずどうすれば良いのかピンと来ない。今から考えれば的はずれなことばっかりやっていたんだけど、当時はわけも分からずピンボケな努力をしていた。
うつ病だと脳の機能そのものが落ちているので、判断力や記憶力が落ちる。仕事がはかどらないし、前向きなイメージも湧いてこない。失敗が失敗を呼ぶ - そんな状態になってしまう。

うつ病は緩やかに進行するから気づきにくい。私がうつ病であると気づいたのも、仕事が全く手に付かなくなってからだった。何から手を付ければよいのか、それをするとどんなことが起きるか、全く分からなくなって「これは変だ」とやっと自覚したんだ。でもそうなるまでには何年もかかったし、その間ずっと「考え方次第で何とかなる」と思ってた。うつ病の体験談を読んでも、こういうケースは非常に多い。

自分の不調を認め、対策を取ること - それこそが、私がやっておけば良かったことだ。それをしなかったばかりに、8年以上も無駄にした。あなたにはそんな回り道をして欲しくない。

だんだん仕事が下手になる恐怖。
ボケた頭でやったことが、まずい結果を生む悪循環。
あなたが「そんなのイヤだ!」と思ってくれることを、切に願うよ。
そして、現状から脱出するための対策に踏み出して欲しい。

医者に行って何になる? と思った方へ:次のはじめの一歩…医者に行こう! をどうぞ。


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はじめの一歩…医者に行こう!

医者に行くべきか行かないべきか?

もちろん、行くべき。

病気の診断が出来る人、つまり「うつ病」かどうかを判断して診断を出せる人は医師だけだから、まずは医者に行ってうつ病かどうかはっきりさせなきゃ始まらない。

医者に行くべき理由

1. うつ病に似ている病気はたくさんあって、それを見分けるのには結構な経験とノウハウが要る。
うつ病用のチェックリストにない特徴に気づいて「うつ病にしては○○というのは変だな?」というように気づくのは医師以外には無理。

2. うつ病以外の人がうつ病用の対策をすると、その病気が悪化することがある。
例えば内臓や血管の病気の症状として出たうつ状態を自分でうつ病と決めてしまって、抗うつ剤を個人輸入したりサプリだけで済まそうなんてもっての他。その間に内臓や血管の病気がどんどん進行してしまって大変なことになりかねない。


「この程度の症状で医者に行って怒られないだろうか?」なんて心配は無用。医者が「こじれて悪化してから来い」なんて言うはずがない。

確かに、最初に行った医者がベストであるとは限らない。合う・合わないというのはあるし、薬の使い方の上手さも医師によって差があるのは確か。うつ病の患者をうつ病と見抜ける率も100%ではないのも本当だ。

そんなデメリットをすべて考えても、それでも医者に行った方がずっと良い。

良い医者に当たれば天国だ。「回復に向けて前進した」という安心感を味わうと、医者に行こうかどうしようか迷っていたことがちっぽけなことに思えてくる。
抗うつ剤が効く確率は半分くらいだけど、幸運にも効いてくれれば値段当たりの効果が最大なのは抗うつ剤なのは間違いない。そして、抗うつ剤を出せるのは医師だけなんだ。

私は、うつ病患者は全てを頑張らなくて良いという考えには反対だ。治療を頑張ろう。はやく治るために正しく頑張ろう。

医者に行かない方が良いという理由は何かあるだろうか?
全ての医者が「当たり」じゃない。
全ての薬が効く訳じゃない。
でも、行かない方が良く治るなんて根拠はない。

早く治るために、やれることは何でもやろう。
そのために、うつ病かどうかを医者に診てもらう。

医師の診断を受けて、うつ病だと分かった方へ:うつ病回復マニュアルをどうぞ。


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チェック4:治ったかどうかのチェック

闘病をしていると、「どうなったら治ったと言えるのか、いつまで治療をする必要があるのか」という心配が出てきます。ほとんどの本や質問サイトでは精神論で片付けられていたり「○○という症状があればうつ病だ / うつ病ではない」という怪しげな定義が書かれていますが、実は不完全ながらもちゃんと基準があります。「ハミルトンうつ病評価尺度」がそれで、7点以下であれば寛解した(治った)とされています。

日本語版が見つからなかったので、(PDF) ワシントン大学にあった英語版を訳してみました。
1つ答えるごとに得点が自動で集計・更新され、表の下に表示されます(ブラウザの JAVA スクリプト機能を ON にしておいて下さい)。

最近1週間の具合について、以下の 17個の設問に答えて下さい。

1. 抑うつ気分
悲しい気持ち、絶望感、無力感、何をしても無駄という感じ、などはありますか?
問題なし
0点
暗い感じ、悲観、無力な感じがある
1点
時おりある
2点
よくある
3点
感じているだけでなく、言葉や態度にも出る
4点
2. 罪責感
間違ったことや悪いことをしたと感じますか?
問題なし
0点
自分を責め、他の人に悪かったと感じる
1点
罪の意識があり、過去の失敗や悪い行動を何度も思い返す
2点
今の状態(うつ病)は罰だと感じる
3点
自分を非難したり告発するような幻聴を聞いたり、自分を脅すような幻覚を見る
4点
3. 自殺
自殺について、以下のようなことを感じたり行ったりしますか?
問題なし
0点
生きる価値を感じない
1点
自分が死んだ時のことや、死に方のパターンを考えた
2点
はっきりと自殺を考えた
3点
実際に自殺しようとした
4点
4. 睡眠障害(寝付きが悪い)
寝付きが悪くて困っていますか?
問題なし
0点
時おり、30分以上寝付けない
1点
いつも寝付きが悪い
2点
5. 睡眠障害(中途覚醒)
夜中に途中で起きてしまいますか?
問題なし
0点
夜の間ずっと不安で落ち着かない
1点
夜中に起きてしまい、トイレ以外の理由で布団から出てしまう
2点
6. 睡眠障害(早朝覚醒)
本来起きたい時間よりも前(だいたい2時間以内)に起きてしまいますか?
問題なし
0点
起きてしまうが、再び眠ることが出来る
1点
起きてしまい、再び眠ることは出来ない(布団から出てしまう)
2点
7. 仕事と活動
問題なし
0点
仕事や趣味で無力感を感じる
1点
仕事や趣味に興味がわかない。ためらいや迷いを感じたり、手を付けるのに一苦労する
2点
仕事や趣味に使う時間が減ったり、効率が落ちた(以前より減っていなくても、1日のうち活動時間が3時間未満しかない場合はこの選択肢)
3点
うつ病のため仕事をしていない、又は日常の用事が出来ない
4点
8. 頭の回転(精神運動の遅れ)
問題なし
0点
会話が少し遅い
1点
会話がとても遅い
2点
会話そのものが困難
3点
会話が出来ない
4点
9. 落ち着き(精神運動の過剰さ)
問題なし
0点
不安だ
1点
手や髪を触るなど、落ち着きのない動作をする
2点
じっとしていられず動き回る
3点
苦しみや悩みが絶えない、ハラハラドキドキしている、髪をかきむしったりする
4点
10. 不安の精神的状態
次のようなことはありますか?
  ・イライラしたり怒りっぽくて集中できない
  ・ささいなことが心配
  ・原因の思い当たらない恐怖感
  ・パニック
問題なし
0点
少しある
1点
ある
2点
かなりある
3点
ありすぎて生活に支障がある
4点
11. 不安の身体的症状
次のようなことはありますか?
  ・口の渇き、ガス(お腹が張る)、消化不良、下痢、腹痛、げっぷ
  ・動悸、頭痛
  ・過呼吸、ためいき
  ・頻尿
  ・汗が多い
  ・目まい、視界がぶれる
  ・耳鳴り
問題なし
0点
少しある
1点
ある
2点
かなりある
3点
ありすぎて生活に支障がある
4点
12. 胃腸の症状
問題なし
0点
食欲はないが、人に言われなくても自分から食事ができる
1点
人に言われないと食べない。胃腸薬や下剤が必要。
2点
13. 広い範囲の体の症状
問題なし
0点
手足が重い感じ、背中の痛みや頭痛、筋肉痛、エネルギーの切れた感じ、疲れやすさ、などが少しある
1点
それらがはっきりとある
2点
14. 生殖に関する症状
次のようなことはありますか?
  ・性欲の低下
  ・生理不順
問題なし
0点
少しある
1点
かなりある
2点
15. 心気症(体の病気があるかないかに関わらず心配すること)
問題なし
0点
体のことが気になる
1点
健康についてずっと考えている
2点
何らかの体の病気があると確信している
3点
一般的に考えてあり得ない妄想が浮かぶ
4点
16. 体重の減少
次の 16-A. か 16-B. のどちらかを選んで下さい
16-A. 体重を量っていなかった場合
※この項目に答えたら、16-B. は飛ばして 17. に行って下さい。
問題なし
0点
多分、うつ病になってから体重が減った
1点
明らかに体重が減った
2点
16-B. 体重を毎週量っていた場合
1週間あたりの体重減少が 0.5Kg 未満
0点
1週間あたりの体重減少が 0.5Kg 〜 1Kg
1点
1週間あたりの体重減少が 1Kg 以上
2点
もっと減った
3点
17. 病気であるという認識
自分はうつ病だと理解している
0点
病気であると分かってはいるが、その原因が悪い食べ物、過労、ウイルス、休息の不足だと思っている
1点
病気ではないと思っている
2点

点数: ※7点以下なら寛解した(治った)とされています。


ただし、このチェックリストは研究(学術論文)の世界では割と使われているものの、実際の治療現場で使われているという話はあまり聞きません。研究の目的は他の論文と比較できるようなデータを残すことですが、治療現場の目的は患者が納得できるまで回復させること、というように目的が別だからです。

上記のリストで7点以下になったからといって、本人には回復の実感があまりないというのが実情でしょう。うつ病と健康の間に明確な切れ目というのは存在せず、客観的には寛解したという場合も、本人にはだるさや無気力感が数ヶ月以上続くのは非常によくあることだからです。
ハミルトンうつ病評価尺度は、一応の目安として自信を付けるためのもの、くらいに考えておいて下さい。


このチェックで「どうもまだ治ってないみたいだ…」と思った方へ:うつ病回復マニュアルをどうぞ。


おまけ:ハミルトンうつ病評価尺度について
各設問がより厳密な「ハミルトンうつ病評価尺度用半構造化面接」というのが (PDF) 日本臨床精神神経薬理学会にあります。上記のリストとの違いは、症状の重さだけでなく頻度(週に何回あるか)によっても点数が変わるところです。
構造化面接というのは「質問内容の文面も順番も決まっている面接(質問)」という意味で、誰が質問しても同じデータが取れるように配慮されたものです。


「ハミルトンうつ病評価尺度」のオリジナルは40年前のもので

Hamilton M "Development of a rating scale for primary depressive illness."
Br J Soc Clin Psychol. 1967 Dec;6(4):278-96.
PMID: 6080235

です。

ハミルトンうつ病評価尺度には質問の項目数が 17、21、24 といろいろな版がありますが、研究(学術論文)で寛解の基準にされるのは 17項目版が多いようです。


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まとめ
・一般的なうつ病チェックは重症者用で、うつ病のうち2割程度しか当てはまらないよ
・対策をせず悩むこと、それ自体がストレスとなってうつを悪化させるよ
・うつ病を放置すると次第に能力が落ちて、いろんなことがうまく行かなくなるよ
・自己診断だけで済ませてはダメ! うつ病かどうかの診断ができるのは医師だけなので、必ず医師の診断を受けよう。もしかしたらうつ病以外の病気かも?