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(息抜きコラム)99%失敗することでも459回やると成功するか?
今回は息抜きコラムです。
先日、
「失敗確率99%でも、459回繰り返せば1%まで下がる。失敗するほど成功が近づいているんだから頑張れ」
(0.99を459回掛けると 0.99^459 =0.01)
というツイートを見かけました。どうやら何年も前からある有名な話のようで、いろんな人が繰り返しツイートしています。
否定意見もあまり見ないこの言説、検証してみると実は真逆の話だったんですね。
真相:
×連続して失敗するほど次の1回の失敗確率が下がり、459回目の失敗確率は1%
○連続して失敗するほど459回目まで連続して失敗する確率は上がり、459回目の失敗確率は99%
どうでしょう。最初の文章から受けるポジティブなイメージとは真逆ですね。
1回だけ試行する時の失敗確率99%というのは独立抽選と言って、その直前までの結果に影響を受けず、何回やっても確率は同じです。
最初の文章では、0.99^459 =0.01 を「459回目を試行する時の失敗確率」という意味で使っているのですが、これは「今後459回連続で失敗する時の確率」として使うのが正しいです。この2つの違いが受けるイメージと実際との差になっています。
説明:
- 1%とはその時点から459回連続で失敗する確率のことで、459回目の1つの試行の失敗確率ではない。
- 458回失敗した時、次の459回目を失敗する確率は99%。
- 連続失敗458回目の後、459回目をやる前での1%というのは、その時点から459回、累計917回連続で失敗する確率のこと。
これについては日本語で説明するほどややこしくなるので、図を見てしばらく考えた方が分かりやすいと思います。
うつ傾向はじっくり考えるのに向いている
こうして一見もっともらしいけど良く考えるとおかしいな、という直感を得たりじっくり考えて確かめるのは、やはり陽気で楽天的な人よりはうつ傾向のある人の方が向いています。うつ傾向には気分の切り替えが下手という短所があるのですが、これは同じことを粘り強く考えることが出来るという長所でもあります。要は適材適所なのです。
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摂るべきたんぱく質は80g〜110g!
うつ病回復に欠かせないセロトニンの材料となるたんぱく質、その摂るべき量は体重1kgあたり1g… じゃないよ、というお話です。
摂るべき量は所要量(推奨量)ではなく目標量(摂取基準)
まずはたんぱく質の目標量(摂取基準)と実際に摂取できている量のデータから。目標量*1 | 摂取できている量*2 | |
18-29歳男性 | 109g±23g | 74g(68%) |
30-49歳男性 | 109g±23g | 74g(68%) |
50-69歳男性 | 101g±22g | 80g(79%) |
18-29歳女性 | 80g±17g | 62g(78%) |
30-49歳女性 | 83g±17g | 61g(73%) |
50-69歳女性 | 78g±17g | 67g(86%) |
たんぱく質の所要量(推奨量)と言えば、長らく「体重1kgあたり1g」が目安と言われており、現在も栄養の専門家やフィットネスのアドバイザーであってもこの数字を使っています。
そこからすると、たんぱく質の目標量(摂取基準)が83gや109gというのは体重1kgあたり1.6gほどに相当します(30-39歳男性の平均体重 69.2Kg、30-39歳女性は 53.6Kg *3)。
そんな話聞いたことないよ、という人も多いでしょうが、wikipedia のたんぱく質のページもこうなっています。
必要量(推定平均必要量)
体重70kgの成人の日本人ならタンパク質の必要量は、50g/日摂取基準
男性では、2660 kcal/日 x 0.15 / 4 kcal/g =100g/日
女性では、1995 kcal/日 x 0.15 / 4 kcal/g =75g/日
*4
「体重1kgあたり1g」という聞き慣れた表現はどこにもありませんし、数字に2倍ほど開きがあるのにどちらが正しいのかも分からない書き方です。
実は摂るべきたんぱく質の量は目標量(摂取基準)で示される量であり、それは従来の所要量(推奨量)よりずっと多いのです。
必要量、所要量、目標量の違い
簡単に言うと
- 必要量(推定平均必要量):50%の人は肉体の維持(新陳代謝)が出来るが残りの人には不足な量
- 所要量(推奨量):98%の人は肉体の維持(新陳代謝)が出来る。生存にギリギリの量
- 目標量(摂取基準):生活習慣病になりにくくなる(上記2つより多い量)。これが現在での摂るべき量
なお、日本ではたんぱく質には耐容上限量(長期的に摂り続けても害のない量)は決められていませんので、摂りすぎかどうかを量だけで判断することは出来ません。
必要量(推定平均必要量)と所要量(推奨量)
必要量(推定平均必要量)をもとに所要量(推奨量)を決める、という関係。
所要量とは第6次改定日本人の栄養所要量(2000年)までの呼び名で、日本人の食事摂取基準(2005年版)からは推奨量と呼ばれています。
今でも常識とされている「たんぱく質は体重1kgあたり1g」がこの所要量(推奨量)。
推定平均必要量 必要量の平均値の推定値を示すものとして「推定平均必要量」を定義する。つまり、当該集団に属する 50% の人が必要量を満たす(同時に、50% の人が必要量を満たさない)と推定される摂取量として定義される。 推定平均必要量は、摂取不足の回避が目的だが、ここでいう「不足」とは、必ずしも古典的な欠乏症が生じることだけを意味するものではなく、その定義は栄養素によって異なる。推奨量
母集団に属するほとんどの人(97〜98%)が充足している量として「推奨量」を定義する。推奨量は、推定平均必要量が与えられる栄養素に対して設定され、推定平均必要量を用いて算出される。
*5
たんぱく質の必要量(推定平均必要量)と所要量(推奨量)を決める方法は窒素出納実験(の結果が載っている文献の平均値)。
窒素出納実験により測定された良質(動物性)たんぱく質のたんぱく質維持必要量を基に、それを日常食混合たんぱく質の消化率で補正して推定平均必要量算定の参照値を算定し、その上に個人間変動を加えて推奨量を算定した。
*6
これは、現在の肉体を維持するのに最低限必要なたんぱく質はどれだけかを調べる実験。食品として食べたたんぱく質に含まれる窒素と排泄物として出された窒素を比べ、両方が同じになる、つまり体内で不足も過剰もない量を探します。食べた窒素より排泄される窒素の方が少ないことを「窒素出納バランスが負である」といい、たんぱく質が不足していて体内の細胞やホルモンを作れず新陳代謝が出来なくなっていることをあらわします。
目標量(摂取基準)
生活習慣病になりにくくなるための栄養の量。必要量(推定平均必要量)と所要量(推奨量)よりも多い量です。
生活習慣病の予防を目的として、特定の集団において、その疾患のリスクや、その代理指標となる生体指標の値が低くなると考えられる栄養状態が達成できる量として算定し、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量として「目標量」を設定する。
*7
生活習慣病は「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」 *8 とされています。
目標量(摂取基準)が普及しない理由は、意味が分からず計算も面倒だから?
このように現在では目標量(摂取基準)という多めの量で生活習慣病を防ぎましょうということになっているのですが、これがまったく普及しないのはなんと言っても必要量(推定平均必要量) /所要量(推奨量) /目標量(摂取基準)という言葉の分かりにくさと計算の面倒さでしょう。
3つの単語とも内容を連想しにくく、また同じものを機関やサイトごとにバラバラの用語で呼んでいたりします。必要量(推定平均必要量)という言葉から、それが半分の人にとっては新陳代謝さえ出来ず肉体を維持できない量と連想できる人はいないでしょう。
エントリ冒頭の表には目標量(摂取基準)の例を示しましたが、これは多くの人が当てはまるであろう身体活動レベルがU(通勤や家事もするがデスクワーク中心)の場合のサンプルです。日本人の食事摂取基準(2015年版)にはこのような表はなく年齢 /性別 /身体活動レベルから自分で計算しなくてはならず、その結果も83g±17gなどと幅があります。もっとも、必要量(推定平均必要量)と所要量(推奨量)を決める根拠となった窒素出納実験15本の実験結果 *9 を見ると、結果は 0.46g〜0.96g と2倍の範囲でバラついているので、従来のように「体重1kgあたり1g」といった単純さこそが無理があった、と言うべきかも知れません。
これらのことが重なって、栄養を専門とする人でもいまだに「たんぱく質は「体重1kgあたり1gで足りる」という情報のままなのでしょう。
出典
*1 たんぱく質の目標量
日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要(厚生労働省) p.7-8
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
*2 実際に摂取できている量
平成29年 国民健康・栄養調査結果の概要(厚生労働省) p.31-32
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf
*3 平均体重
厚生統計要覧(平成30年度)第2編 保健衛生 第1章 保健
https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/indexyk_2_1.html
第2-6表 身長・体重の平均値,性・年次×年齢別
https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/data30k/206.xls
*4 wikipedia のたんぱく質のページ
https://ja.wikipedia.org/wiki/タンパク質#タンパク質の必要量と摂取基準
*5 推定平均必要量と推奨量の定義
「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html
I. 総論 (策定方針、策定の基本的事項、策定の留意事項、活用に関する基本的事項) p.4
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000083870.pdf
*6 窒素出納実験とは
「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html
II. 各論 たんぱく質 p.90
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042630.pdf
*7 目標量の定義
→ *5 と同じリンク先の p.6
*8 生活習慣病の定義
生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について(意見具申)
https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/0812/1217-4.html
*9 窒素出納実験15本の実験結果
→ *6 と同じリンク先の p.91
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| 2019年11月27日 20:38 | | この記事のアドレス URL |
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■1分で知る!ストレス&メンタルヘルス
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いやな感情を今すぐ消すために内臓をほぐす方法
お久しぶりです。ながらく沈黙しておりましたが更新を再開しようと思います。
サイトを放置して何をやっていたかというと、うつ病は治ったのに調子が出ない人が元気になる方法を作っていました。まだ完成ではないのですが、確実と思える部分は公開に耐えるかと思い、徐々に出していくことにしました。
うつ病を治した後のノウハウなのでこのサイトとは別のサイトで公開することになると思いますが、現在うつ病の方にも使える部分はこちらのサイトに還元して内容をアップデートしていこうと思います。
■■今回の内容は「いやな感情を今すぐ消すために内臓をほぐす方法」です。
まずはいきなり結論から。
1. 直径5-6cmのビンを用意します。このビンは 6cm x 20cm で 100円ショップ製。インスタントコーヒーのビンでも良いです。
2. 壁とみぞおちの間にビンを挟んで立ち、体の力を抜いてビンに寄りかかり、軽く体重をかけてビンをみぞおちにめり込ませます。決して自分から体を押し付けないこと。
3. そのまま1分半待ちつつ、体の力みをどんどん抜いて下さい(喉、肩、胸、お腹など無意識に力んでいることがあります)。
4. みぞおちが柔らかくなってビンが最初よりめり込んだ感覚があったら、そのまま延長してもう1分半(合計3分)続けます。
そういった感覚がなければ延長せず終わりにします。
5. 腹式呼吸でお腹を伸縮させます。
まず、お腹だけでなく脇腹と腰も膨らむように、吸い始めと同じ力で吸える範囲で吸います(吸いきらない)。これ以上吸うには力を増やす必要があると感じたらそこで止めて、吸ったままの状態をできるだけ長く保ちます。息が苦しくなりはじめたら苦しくなくなるまで通常の呼吸を数回します。吸ってお腹が膨らんでいる状態がトータル1分半になるまで数回繰り返します。
吐くときも同様に吐きはじめと同じ力で済む範囲で吐いて(吐ききらない)、吐いたままの状態をなるべく保ち、苦しくなりはじめたら苦しくなくなるまで通常の呼吸を数回します。お腹をへこませている状態がトータル1分半になるまで数回繰り返します。
6. みぞおち以外のお腹の各所もビンで押した時と同じくらいの強さで手で押してみて、痛いところや気持ち悪いところがあったらその場所を同様にビンで押し、腹式呼吸をします。
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■■上記が何をやっているかの説明
感情や感覚は内臓の状態を自律神経経由で脳が判断した結果であるという説に基づいて、圧迫されたり引っ張られている内臓をもとに戻しています。
ストレスがかかると消化器の働きが悪くなるというのは聞いたことがあるかと思いますが、逆に内臓を圧迫しても気分の落ち込みや閉塞感などが出ます。例えば大きなストレスを感じた時に、みぞおちをじっくり押したり深呼吸してみて下さい。たぶん痛みや吐き気、息苦しさがあるはずです。平常時ならそういう感覚はありません。
この内臓の圧迫というのは、内臓を囲む筋膜(浅筋膜と深筋膜)が固まると慢性化します。筋膜は内臓どうしがこすれないように潤滑剤として働いたり、内臓が大きく動かないように大まかに固定する柔らかいベルトとして働いていますが、運動不足などで長期間にわたって筋膜が伸び縮みせず固定されると固くなるという性質があります。こうなると内臓が機能するために微妙に動いたり収縮したりすることが出来ず、これを自律神経経由で脳が感知すると「なんか気持ち悪い」「どうも気分が晴れない」という感じが出てきます。
この固くなった筋膜を戻して内臓の圧迫を取るには、筋膜を 90秒以上変形させる(伸ばす)こと、それを何回も何日も繰り返すこと(目安として3週間から1ヶ月くらい)ということが分かっています。上記の方法では、ストレスで固くなりやすいみぞおちの筋膜をじっくり伸ばした後、腹式呼吸で吸って内臓を上から横隔膜で押し下げたり、吐いて横から腹筋(腹横筋)で押し上げてお腹の中の全体の筋膜を変形させてほぐしています。
横隔膜は肋骨のキワに沿って付いている、ドーム型の仕切り膜です。
腹式呼吸で吸うとこの横隔膜が下がるのですが、この時に脇腹や腰の筋肉が固いとお腹だけを膨らませようとします。脇腹と腰のほぐし方までは今回書ききれないので、吸う時に「お腹だけでなく脇腹と腰も膨らむように」と書きました。人によってはこのコントロールは難しいかも知れませんが、それで筋膜ほぐし効果がなくなることはないので今のところは気にしなくて大丈夫です。
■■内臓ほぐしの後は背骨ほぐし=全体ほぐし
脳と内臓の間は自律神経でつながっていて、この自律神経は背骨の中の空洞を通り、目的の内臓の近くの背骨から出ています。そして、背骨まわりの筋肉が凝ると、正確には筋肉内の筋膜(深筋膜)が固くなると、神経を圧迫して内臓の動きが悪くなります。整体や鍼の先生が「背骨の○番をほぐすと肝臓が良くなる」と言うのは、肝臓向けの神経が背骨の○番から出ているので、その近辺の筋肉をほぐそうという意味です。この背骨ほぐし以降もまたいずれ。
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動じない心(不動心)の作り方〜今日からできる2つの方法
カウンセラーの のぶさわ正明 さんによるコラムです。
皆さんこんにちは。「心の相談ルーム」オアシス大阪の、のぶさわです。
今回は、「動じない心」の作り方のヒントをお伝えしたいと思います。(うつ病で苦しまれてる方にもかなり有効です)
私は若い頃は、対人緊張が強く「常に心が動揺しまくり」の状態でした。
その為、仏教や仙道、ヨガ、空手、飛び込み営業(笑)等、ありとあらゆる”修業系”、”自分を鍛える系”の事を実践してきました。
確かに、少しは効果がありましたが(特に飛込み営業)、やはりいざとなったら動揺しますし、それを完全にコントロールできませんでした。
ところが心理学を勉強して、自分の方向性の誤りに気付いたのです。
それは、つまり「心は動揺するものだし、それをコントロールしようとしてもできるものではない」という事です。(釈迦だって、キリストだって、感情がある以上動揺する場面はあったはずです)
大切な事は動揺しても、それに巻き込まれない事だと思います。
例えば「あっ、やばい!」⇒「またやっちゃった」⇒「いつもこうなるんだよな」⇒「自分はやっぱりダメなんだな」という、負の思考の自動連鎖が起きて、最終的には自己否定や落ち込みに至るといったパターンが起きなくなればいいわけです。
仏教や道教等の東洋思想、森田療法等も「あるがまま」という事を大切にしています。
でも一人では難しいし、時間もかかりますよね(笑)
ですから今日からでも実践できる、その負のパターンを変える2種類の方法をお書きします。
ポイントは、どちらも「私は動揺してる」、「私は傷ついた」、つまり「私=動揺」や「私=傷つき」といった、”同一化”から逃れる事が肝心です。
その手段として「@」は丁度幽体離脱のように自分を客観視して自分から動揺を切り離す方法です。
また、「A」は自分全体が動揺してる訳ではない事を知る為に、自分の中の一部分にフォーカスして、動揺を小さくして自分から切り離す方法です。
<動じない心の作り方>
@マインドフルネス (仏教のヴィパッサナー瞑想が元になってます)
動揺を感じたら、もう一人の自分が客観的に自分をみてるような感じで「これは動揺だ」、「これは恥ずかしさだ」、「これは怒りだ」と、出て来た感情を止めずに、名前を付けてゆく。
そして、それに伴う思考が出て来ても同じように、「これは、”動揺してる自分は格好悪いな”という思考だ」、「これは、”いつでもそうなんだよな、全然強くなれてないな”という思考だ」という具合に、思考に名前を付けてゆく。
そして感情や思考に抵抗せず、出てくるままにさせ、都度名前を付けてゆく。
そして隙があったら、すぐに呼吸に意識を向け(吸気で)胸が膨らんだら「膨らんでる」のを感じ(呼気)で縮んだら「縮んでる」のを感じるという様に、呼吸とそれに伴う「身体の感覚」に常に意識を向ける様にする。
Aフォーカシング
”動揺”や”強い感情”を感じたら、「今、私の脳組織のどこかが働いている」
「そして、どこかの神経系を通して、心拍数や血流や体温、呼吸等を変化させてる」
「同時に、動揺してる部分に違和感を生じさせている。その”動揺があるところ”は、喉かな? 胸かな? お腹かな?」と”違和感”を探ってゆく。
⇒”違和感”を見つければ「これに色や形があるとしたら、どんなだろう?」 、「手で触ったとしたら、手触りや温度、重さは?」、「音や匂いは?」と、五感で感じようと意識をそこへ集中する。
⇒”ぴったりのニックネーム”をそれに付けて「こんにちは、〇〇君・・・」、「今どんな気持ち?」・・・と会話して行く。
この中で、ご自分に合ったものを試してみて下さい。
わからない点がありましたら、「心の相談ルーム」オアシス大阪 のホームページから、メールでのお問い合わせでお願い致します。
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| 2012年11月07日 15:17 | | この記事のアドレス URL |
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■1分で知る!ストレス&メンタルヘルス
これもストレスだったの? あれでもストレス解消になるの?
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女子レスリング小原日登美選手金メダル〜うつ病を乗り越えて
カウンセラーの のぶさわ正明 さんによるコラムです。
皆さんこんにちは。「心の相談ルーム」オアシス大阪の、心理カウンセラーをしております、のぶさわです。
今回は、ロンドンオリンピックで金メダルを取られた女子レスリングの小原日登美選手の事をどうしても書きたくなりました。
以前、新聞記事に出ていた小原選手の記事に対するコラムを書いたのですが、凄い辛い事を乗り越えての金メダル。 本当に涙が止まりませんでした。
世界で無敵だった自分の階級がオリンピックには無くて、やむを得ず階級を上げて吉田沙保里選手と戦うも、完敗。
うつになって引退。
そして家族の支えで復帰して、金メダル。
彼女の良さは「心の強さ」。普通だったら心が折れてしまう状況でも、何度もそこから立ち上がり、夢を実現する精神力って並大抵ではないですよね。
今でも誤解されてる人も多いと思うけど、「心が弱い人がうつやメンタルの病気になる」のではないのです。
逆に並はずれて心が強かったり、並はずれて優しかったり、並はずれて人に気が使える方がそういったお悩みを抱えてご相談にいらっしゃるケースが殆どです。
小原選手の場合は、普通の人なら「なんて酷いんだ!私の階級を五輪種目に入れないなんて!」と怒りを他所にぶつけるか、「あ〜あ、ついてないな。でも仕方がない、諦めよう」と諦めるかのどちらかではないでしょうか?
でも、彼女はそのやり場のない怒りを八つ当たりせず、諦めずに正面から向き合った。
そして吉田選手に敗れた時でさえ責任転嫁せず、怒りや悔しさを全部自分で背負い込んだ。
結果としてそれが自分を苦しめる事になった。
「うつ」ってそういう病気なんです。
普通の精神力だったら、そこまでできませんよね。
だから私はメンタルのご病気で苦しんでおられる方を尊敬しています。
そして、そこから夢を掴まれた小原選手に本当に感動させて頂きました。
ありがとうございました。
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| 2012年10月23日 14:31 | | この記事のアドレス URL |
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